すでにニュースではお知らせしましたが、11月1日大安吉日に行われた日本選手権リレー4☓400mR予選にて26年の現役生活に幕を下ろすことにしました。
なんでいま、このタイミングで?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、正直、今までオリンピックイヤーとか自分の記録を塗り替えられたとか、負けたとか、勝ったとか、環境がなくなったとか、そういうことで引退しようと全く思えませんでした。
じゃあ何がどうなったら引退の日は来るのだろう。
・・と思いながらも、もっともっと速く強くなるためにはどうしたらいいかという興味関心が全く薄れることもなく、ケガもなく、元気いっぱい過ぎて、やめる理由もどこにもない!という理由で今の今まで競技を続けてきました。
ただ・・今年6月に地元福島で行われた日本選手権のレースを終えた時に目の前の扉が開いて、次に進む道が見えた気がしました。
ちょうどそれは山を一つ登り終えたような感覚でした。
しかし日本選手権の時にはそう感じたものの、秋のシーズンに向けて、 夏の合宿でもいい感じ、筋肉の仕上がりもいい感じ、走りもコントロールできる感じで、どんどん面白さも増していました。
正直、もったいないなぁっていう気持ちもありました。
実際、走れてきてもいたし、いろいろ試してみたいことは際限なくありました。
でも、引き際を考え出したあたりから、いろんなことがタイミングよく進んでいく感覚があり、やっぱりもう次に進む時が来ているんだと改めて背中を押された気がしました。
私の陸上競技は20年前の「ふくしま国体」の転倒から始まった気がします。
やはり「福島で始まり、福島で終わる」ことが生まれてからずっと福島で走り続けてきた私にとって一番の幕引きなのではないかとも思いました。
引退レースとなったマイルの予選、バトンを持ちながらバックストレートをスーッと駆け抜ける感じがあまりにも心地よく、懐かしい感じがしました。
そして、最後の直線の乳酸の感じ・・・最後まで「あー、400mはやっぱりキツいなぁ」と醍醐味を味わえました。笑
ラストランのレースが行われた日産スタジアムは55秒89の日本記録を出した思い出のスタジアムです。そのスタジアムでまさかあんなに盛大な引退セレモニーをしていただけるなんて思ってませんでした。
その幕引きに向けて、川本監督、銀行の皆さん、 ともにグランドで苦楽を共にした仲間たちにもたくさんのお心遣いやご尽力をいただきました。
私は本当に幸せな選手だなぁと感謝の気持ちでいっぱいです。
中学校から本格的に始めた陸上競技。26年に及びました。もう人生の3分の2もの時間をアスリートとして過ごしてきました。
監督、先輩、仲間、たくさんの方々に支えられて、駆け抜けた競技人生だったと改めて感じます。
そしてこんな歳まで元気で大きなケガや病気もなく最後まで全力を尽くすことができたのは、丈夫な身体を授け、そして大事に育んでくれた両親のおかげだと思っています。
いろんな方々とのご縁、支えがあってこんな歳まで、思いっきり、陸上競技に打ち込むことができました。
皆さま、本当にありがとうございました!!
第二の人生も「限界は天高くに」チャレンジ精神で前に進んでいこうと思います。
ここからが人生の本番!!がんばります。
【引退の記念にたくさんの思いがつまった宝物をいただきました!】