2016.01.09
2011年、震災の年に創設された東邦銀行陸上競技部。
今年で創部して丸々5年が経とうとしています。
こうして故郷・福島で本格的にチームとして競技を続けられる環境が整うなんて、何度も転職しながら競技を続けてきた私からすれば夢のようでした。
創設された時のメンバーは6人、そのうち4人が現役を退きました。
一時は女子部員4名・男子部員1名と5人で駆け抜けたシーズンもありました。
この5年で新たなメンバーもどんどん増えて、今ではすっかりチームらしくなってきました。
以前、「ビジョナリー・カンパニー」というビジネス書を読んだことがあります。
一人だけ勝つのではなくて、みんなで勝っていけるにはどうしたらいいのかなと興味が湧き始めてきたあたりに出会った本でした。
その中の「時を告げるのではなく、時計をつくる」という一節が私の中でずっと印象に残っています。
この本は会社や組織に関する内容ではありましたが、一時的な活躍ではなく、ずっと時代を超えて活躍していけるチームになるにはどうしたらいいのかを考えるいいきっかけとなりました。
この5年を振り返ってみてもわかるように、同じ東邦銀行陸上競技部というチームであっても、それを構成するメンバーはこれからもどんどん様変わりしていきます。
一瞬のきらめきを見せるということは素晴らしいことだと思います。
でも、ずっときらめき続けられたら、もっともっと素晴らしいと思います。
私たちは他の実業団チームと比べて、始まったばかりのまだまだ発展途上のチームです。
より良いチームにしていくためにみんなで大切にしていきたいことを共有して、選手一人ひとりの持つ素晴らしい能力がどんどん引き出されていくような土壌を作っていけたらいいなと思います。
私自身、まだまだ人間の幹ができていないので、いろんな価値観やモノの見方の引き出しをもっと増やしていけるようになりたいです。
今年は4年に一度しか巡ってこない大切な年です。
悔いのないよう、思いつく限りできることはすべてやって、コーチとして迎える初めてのオリンピックチャレンジに向き合っていきたいです。
今年は私もいろいろとアクティブになるかもしれませんが、皆さん、温かく見守っていただければ幸いです。今年もどうぞよろしくお願いいたします☆
【本日のハンドパワー】
みんなの夢の架け橋をサポートできますように☆
2015.12.04
いよいよ師走に突入し、2015年も残すところ1ヶ月を切りました!
この1年は長いようであっという間でした。
現役を引退して、初めて練習に行った冬季練習初日のことは今でも忘れられません。
今まで共に切磋琢磨してきた仲間たちの練習に初めてコーチという立場で参加したあの日、あまりの景色の違いに、自分がこれから生きていこうとする道は今までと同じようで全然違うんだと思いました。
26年も慣れ親しんだ同じ陸上競技という世界にいるのに見える景色がこんなに違うってことは、今までアスリートとして当たり前に思ってきた常識ではやっていけないんじゃないかと感じました。
違う立場で陸上競技と関わっていく中で、選手であってもコーチであっても変わらない部分、選手とコーチで異なる部分、その違いを一つずつ確かめていったような一年でした。
自分だったらこんな風に指導されたい、というコーチングも、自分はこの指導はちょっと・・・というコーチングも、人によって合う合わないがあるわけで、コーチにとっての成功ってなんだろうっていうことも考えました。
その答えはたった一年で出るものではありませんが、おぼろげながら、何となくこんな風になりたいなという方向は見えてきたように思います。
選手としての自分なりの哲学がある程度出来上がっていた中で、コーチングという新たな分野における自分の未熟さが新鮮で、正直、心地よさも感じました。
私にとって、知らないことや理解できないことがあるというのが一番ワクワクします。
そういう意味ではこの一年は充実していたなぁと思います。
とにかく何でも見聞きして、何でもトライして、いろんな価値観を受け入れてみて、自分の中の今ある力で咀嚼する、ということを繰り返した一年となりました。
勝負どころで出てくるのは等身大の自分。
その自分を鍛えるにはごまかしナシの正面突破しかありません。
これからも、どんどん貪欲にいろんなことにチャレンジして、どんどん乗り越えて、一回りも二回りも等身大の自分を大きくしていきたいと思います。
来年はリオデジャネイロ五輪が控えています。
オリンピックで勝負するチームはどんなチームなのか、どんな価値観で、どんな雰囲気で、どんなことができるチームなのか、その土壌を生み出すものは何なのか、4年に一度しかないチャンスをしっかりモノにできるようにみんなでがんばっていきたいです。
今回がおそらく今年最後のブログとなります。
2015年、私にとっては新たなステージへの幕開けとなった一年でした。
こんなにもいろんなことが自分の中に流れ込んできた年はなかったような気がします。
一年間、応援ありがとうございました!
2016年も皆さまにとって素晴らしい年になりますように☆
【今年の初雪】
予期していなかった11月の初雪。
紫村が雪じゃないですか!?と騒いでいたのを、またまた〜見間違えだよ!なんて言ってたら・・・そう、やっぱり雪でした。笑
真有さんのブログにもありましたが、冬の寒さは心身ともに鍛えるチャンス。
ミトコンドリアも活性化するし、弱い自分を乗り越えるいいメンタルトレーニングです。
ここにしかない地の利を活かして強くなります!
2015.10.19
いよいよシーズンも終わりが近づき・・・チームの大勝負は週末の日本選手権リレーを残すところとなりました。
毎年思うのですが、冬季練習はあんなに長くきつかったのに、シーズンに入ると時間が倍速に過ぎていくのはなぜなんでしょうね。
ついこの間、シーズンインしたような気持ちです。
さて、真弓ちゃんのブログにもありましたが、先日、4☓200mRで日本新記録が誕生しました。
振り返ってみると、今年は智美ちゃんの日本新記録、マイルリレーの日本新記録、そして今回の日本新記録と、日本新記録にご縁のあるシーズンでしたね。
◯年ぶり、という、久々感のある記録の更新が多く、止まっていた時計が動き出した、そんな印象を受けました。
日本新記録が誕生した4☓200mRを実施した「東邦カップ ふくしまリレーズ」は今年で4回目となりました。
第1回から担当をさせていただいていますが、主管として運営協力をしていただいている県北陸協の先生をはじめとして、たくさんの方々のサポートがあって、一つの大会が成り立っているということを毎年感じています。
昔はプログラムがどうやって作成されているか、大会の運営がどうなっているか、そんなところまで深く考えることもできずにいましたが、川本監督から様々な大会の準備を任せていただく中で、競技会全体の成り立ちが少しずつわかるようになりました。
プログラムを作るだけでもこんなにいろんなことを考えながらやるんだな〜とか、朝靄の中、ガランとした競技場が大会仕様になるにはこんな準備が必要なんだな〜とか、お手伝いしてみると、いろんな勉強になります。
たくさんの時間を割いて、準備を進めていく方々、競技会を運営する方々、スタンドから観戦をする方々、そして、実際に競技をする選手たち。
誰一人欠けても競技会というのは成り立たないものであって、それぞれの立場での役割があるんですね。
そう思えるようになってから、大会における自分の選手としての役割が更に明確になっていって、より試合で力が発揮できるようになったような気がします。
自分だけでやってるんじゃない、いろんな人たちがそれぞれの思いと時間を費やして、この場が成り立っているんだ、ということに気づくことができました。
今回のふくしまリレーズで日本記録を更新した選手たちもそのことをしっかり理解していたと思います。
だからこそ、自分たちは日本記録にチャレンジして選手としての役割を果たしたい、そういう気持ちでレースに臨んだのではないでしょうか。
そして、もう一つは、ここ福島の地で陸上に携わる皆さんや日頃応援してくださる職場の皆さんの前で記録を出して、ともに喜び合いたい、そういう気持ちもあったと思います。
私は今回初めて、選手としてではなく、100%運営側の人間としてこの大会に携わりました。
30年ぶりの日本記録にチャレンジして見事突破したレースを目の当たりにして「本当に準備をしてきて良かった」今までのことがすべて報われたような気がしました。
以前、石川で行われた日本選手権で日本新記録を出しました。
その時にゴール付近にいらっしゃった審判の方が涙ぐんで「本当にありがとう」と言っていただいたことを思い出しました。きっとその方も日本選手権を開催するにあたって、たくさんの準備をされてきた中で、私の日本新記録に感動してくださったのだと思います。
競技会にはいろんな方の思いが詰まっているんですね。
選手は感謝の気持ちを忘れずに真摯に競技と向き合いたいものです。
さて、残すところも日本選手権リレーとなりました。
日本一に向かって、チーム一丸となってバトンをつなぎたいと思います。
ぜひぜひ応援よろしくお願いいたします!
【本日の吉兆】
先日、とても綺麗な虹を見ました。
これがなかなか消えなくて・・・
日本選手権の前もこんな虹が福島の空に浮かびました。
ワタシ的には吉兆だったので・・一緒に記念撮影!