引退して早1ヶ月半が経とうとしています。
皆さんからかけていただく言葉の多くは、
「辞めても走ったりしてるの?」
「みんなが走ってるのを見ると、つい走りたくなるんじゃない?」
「いやむしろ、なんだかんだで、結局走ってるんじゃない?」
などなど・・・笑。
はい、それ、全部当たってます(笑)
26年間、走ることが生活の真ん中にあったわけで、それがいきなりポッカリとなくなってしまうというのは、やっぱり違和感を感じました。
最初に感じたのは冬季練習がいよいよ明日から始まるという夜。
練習道具を用意していた時に思わずスパイクを準備した瞬間、「あっ、もう使わなくて良かったんだった・・」とそれまで特に感じていなかった寂しさが猛烈にこみ上げてきました。
選手としてではなく、コーチとして立つホームグラウンドの景色はどんな風に映るんだろう。
寂しさを感じるんだろうか、はたまた全く違う感情が湧いてくるんだろうか。
ちょっと怖さもあり、ドキドキもしながら、第二の人生初日を迎えました。
今までほぼ皆勤賞で練習を続けてきた私としては、練習の日に練習をしない、ということがとても不思議で、慣れない部分もあります。
ウォーミングアップを開始する選手たち、ウォーミングアップをしない私。
うーん。やっぱりちょっと何か変な感じです。
でも本練習が始まり、みんなの練習をじーっと観察していると・・
走り方であったり、エネルギーの使い方であったり、息遣いだったり、表情だったり、今までは、前で、横で、後ろで、一緒に走りながら何となく感じていた選手たちの走りがはっきりと映像として視覚的に入ってきました。
見ているうちに、どうして速いんだろう、どうして遅いんだろう、どうして走れるんだろう、どうして走れないんだろう、どうして辛そうなんだろう・・・新たな興味がグングン湧いてきました。
選手時代は自分に向いていた「どうして」「なぜ」。
その疑問を解決していくことが面白くてこんな歳まで競技を続けてきました。
その面白さが自分に向けていたよりも、ずっとずっと何倍も広がった気がしました。
もうそれだけで、自分の中で感じていた寂しさなんか一気に吹き飛んで、溢れんばかりのワクワクがブワーッとこみ上げてきました。
「選手の景色は縦の糸で、コーチの景色は横の糸」だと、川本監督がよく選手とコーチの関係を糸で表現されていたのを改めて実感しました。まだまだ本質的な理解ができているとは思いませんが、その景色が全然違うということははっきりと感じました。
これまで、選手として自分と向き合ってきた時間。
これからは選手たちの夢や目標を一緒に目指し叶えていくための時間になります。
正直、24時間ではとてもじゃないけど足りないくらい、やったほうがいいこと、やらなければいけないこと、わからないこと、がたくさんあると感じています。やりがい満載です!
そのためにも、どんどん自分を磨いて、勉強して、正しく物事を見る眼や感性を身につけていかなくては。ぼやぼやしている場合ではありません!
ということで!
引退はしましたが、やっぱりチャレンジの人生は現在進行中です☆
今後ともどうぞよろしくお願いします!
そして今年最後のブログとなりました。
自分にとって大きな節目となった2014年。感謝の年です。
たくさんの方々からの温かい応援、本当にありがとうございました。
皆さまにとって新しい年が素晴らしい一年になりますように☆
【これまでとこれからの景色は・・】
ゴールに向かって自分の身体一つでまっしぐらの世界から・・・・今度は、
こちらの景色に!!
現在、チームのみんなは沖縄にて強化合宿しています!
氷点下の世界から一気にプラスの世界へ。
身体もよく動き、いい練習ができています。
私は一足お先に戻り、明日から東京で日本陸連公認コーチの講習会に参加させていただきます。
日々、勉強!!みんなに負けずにがんばります。