いよいよシーズンが始まります。
今年の大会スケジュールの関係もあり、例年よりも早めのシーズンインです。
私も来週からは選手に帯同してアメリカへ遠征する予定です。
初めてコーチとして過ごした冬季練習ですが、選手たちからいろんなことを学ばせていただきました。
中でも物事を吸収していく時の「素直な心」の大切さを感じています。
昨年4月に入行し、一緒に練習をするようになった武石この実。
学生の頃から一緒に練習はしていましたが、チームメイトとなってからは本格的に毎日練習をともにするようになりました。
日本インカレでは2位に入賞するなど、学生ではトップクラスの実績を持って入行した武石ではありますが、チームメイトがみんな日本代表経験者というレベルでの練習に最初はついていくのがいっぱいいっぱいだったと思います。
もちろん、練習だけではなく、トップアスリートとして、社会人アスリートとしての心の持ち方についても、きっと厳しさを感じていたのではないでしょうか。
先輩方も普段は優しいお姉さんたちですが、こと勝負の世界となると優しいだけでは戦っていけません。
ともに戦っていく中で、時には武石の甘さを指摘したり、練習の中でハッパをかけたり、と叱咤激励することもありました。
そういう先輩の厳しさに触れる中で、自分との違いを感じたり、なかなか追いつけない歯がゆさを感じたり、それはもうかなり濃密な一年を経験したのではないかなと傍目で見ていても感じます。
その分、この1年での武石の成長ははっきり形になり始めています。
実際にここ最近の練習では先輩たちと肩を並べて競う場面も出てくるようになりました。
きっと様々な経験を自分の中に落としこんで、力に変えていけた理由の一つには武石の素直な性格があると感じています。
元々素直ないい後輩ではありましたが、その素直さにもどんどん磨きがかかってきていて、清々しい素敵な選手になってきていると思います。
こうなったら、どんどんいい方向に物事は進んでいくんだろうなと思います。
素直とは「ありのままで、飾り気のないさま。素朴。性質・態度などが穏やかでひねくれてないさま。」と辞書に書いてありました。
こういう心のありようでいろんなことを見聞きし、経験していけば、自分の力になって成長していくんだなぁと、この冬の武石の成長から学ぶことができました。
誰でも最初は初心者で、できないことだらけです。
でもそれが恥ずかしくて格好つけてしまい、いつまでも本質を見つめずにいては一生成長はできないと思います。
余裕のある試合や練習なら多少のごまかしは効きますが、真剣勝負の場面ではありのままの自分しか出てきません。
だからこそ、その等身大の自分をいかに素直に認めて、周りのアドバイスも素直に受け入れられるかどうかが大切だなと思います。
そんな武石さんとは来週からアメリカ遠征です。
ちなみに彼女は初めての海外遠征です。
きっとまたいろんなハプニングが起きるとは思いますが、それもすべて力になるはず!
新米コーチも一緒にがんばってきます!
【そんな素直な武石さん】
素直さ全開ですね!笑。(本人承諾済)