3ヶ月ぶりに日本に帰ってきました。
この3ヶ月の経験は私にとって貴重でかけがえのないものになりました。
目指す山の高さを知るということは大切だと思います。
現役時代、日本記録を出した後に国内で目印になるものがなくなりました。
そこから先は「このくらいの力が必要なんじゃないか」「このくらいの心の強さが必要なんじゃないか」と世界で戦うために必要なものについては想像を膨らませるしか方法がありませんでした。
今回、アメリカの研修にあたっては、本当にたくさんの方々のサポートやご縁のおかげで世界のトップクラスのコーチ、選手たちから学ばせていただくことができました。
今年は特にオリンピックを控えたとても重要な時期。世界中のアスリートがその舞台を目指し、真剣に臨んでいる中、外部の人間である私を受け入れ、チームの一員として接して下さったことにとても感謝しています。
初めてお会いした時、ダレルコーチは「私たちのチームに秘密はない、全てを君に伝えたい」とおっしゃって下さいました。その言葉の通り、多くのことを私に教えて下さいました。試合も練習もウエイトトレーニングも選手とのやり取りもすべてを見せて下さいました。
実際に世界で勝負している人たちというのは、どのくらいの準備をしているのか、どのくらいの情熱を傾けているのか、どんな気持ちで臨んでいるのか、どれほどの厳しさを抱えているのか、自分の目指す世界のスタンダードを3ヶ月ではありますが、間近で見させていただくことができました。
その厳しさや姿勢、そして人間的な素晴らしさに触れ、感動の毎日でした。
アメリカにはアメリカの、日本には日本のやり方があるとは思います。
ただ、実際にトップコーチが努力していること、やろうと心がけていること、に国境はないと感じました。
この感動を、そしてこのご恩は必ず形にしていこうと決意して帰ってきました。
たくさんの越えなければいけない課題はあります。
でもこの経験を絶対に無駄にはしたくありません。
研修最後の日にみんなで最初で最後の記念撮影をしました。
そして選手たちから心のこもったプレゼントやメッセージもいただきました。
その温かい心遣いに涙が込み上げましたが、笑顔で手を振り、グランドを後にしました。
もう一生会えないと思ったらきっと号泣していたと思いますが、そうならなかったのは、必ずコーチとしてこの世界に戻って、またみんなに会おうと心に誓ったからだと思います。
世界中が憧れるに相応しいコーチ、選手たちとの出会いは私にとって大きな大きな転機となりました。
目指すと決めたからには、やるだけです。
Just Do it.
がんばります。
チームのホームグランド。
初心を忘れずがんばります。