シーズンがはじまったかと思えば、あっという間にシーズンの山場「日本選手権」が目前に迫ってきています。
年々、時の流れが速くなっていることに少々焦りを覚えつつ、だからこそ一つ一つの瞬間を丁寧に味わいながら過ごそうと思う今日この頃です。
私は今日まで岐阜で行われたアジアジュニア陸上競技選手権のコーチングスタッフとして帯同してきました。
日本チームとしては過去最高のメダル獲得数で初の日本開催をいい形で締めくくることができました。
普段、社会人のチームで活動している分、いろんな意味で学び、刺激を受けることができたと思っています
若さっていいですね。
ここから自分次第でどんな選手にだってなっていけると羨ましく思います。
そんな中、自分がジュニア世代だった頃を思い出すと、いろいろと試合に向けたルーティン的なものが多かったなぁと思います。
例えば、「はちまき」
高校生の頃、私は鉢巻を締めて試合に出ていました。
額の部分には高校の名前を入れて、鉢巻にはいろんな人の寄せ書きをしてもらったり・・笑
レース前に鉢巻をグッと締めると、それはもう気合が入ったものです。
ですが、大学に入学して早速、その鉢巻ルーティンは撤廃しました。
「大学生は鉢巻はしないもんだ」とあっさり監督に却下されました。笑
続いて、「ウォーミングアップ1時間前のグランド到着」
入学後、最初の1〜2試合は監督もつきあってくださっていましたが、ある時、「お前はその1時間前に着いて何をしたいんだ?」と聞かれました。
「精神統一です」と答えると、爆笑されて、その精神統一はアップしながらやりなさい。となり、撤廃。
・・今でこそ笑い話のようなこともたくさんしてきたなぁと思います。
どちらもやらなかったらやらなかったで、大きな支障があるわけでもなく、なんとかなるもんでした。笑
競技を長く続けていると、様々な条件下の中で競技をしなければいけないことがたくさん出てきます。
海外に行けば、ウォーミングアップ場がなかったり、移動手段が限られていたり、食べたいものが手に入らなかったり。
その都度、「◯◯がなかったから」「◯◯ができなかったから」走れない、というわけにも行きません。
そうした数々の経験を積み重ねていく中で、最大パフォーマンスを発揮するために本当に必要なことだけが少しずつ絞れてきたように思います。こういうのが経験値というものなのかもしれないですね。
いつでも、どこでも、どんな状況でも、何かがあっても、なくても、
自分の力を発揮できる選手が本当に強い選手だなって思います。
モノの捉え方もそうですね。
たまたま確率の問題で起きたかもしれない成功体験にこだわって、せっかくの可能性を狭めてしまうこともあると思います。
今の自分を作り上げてきたものは偶然の積み重ねの上にあるのかもしれないですし。
せっかく持ち合わせている様々な可能性をどんどん広げていってほしいなと思います。
アジアジュニアから戻るとチームはすっかり日本選手権モードに。
チーム全体がグググッと集中モードに入るこのピリッと感が心地いいです。
ドキドキもしますが、今年はどんなドラマが待っているのかなというワクワク感のほうが強いです。
強い気持ちを持って、思いっきりブレイクスルーできるように頑張ってきます!
【本日の日本一】
今年はなんだかんだでなかなかお目にかかれてなかった富士山。
アジアジュニアに向かう途中にようやく出会えました!
やっぱり素敵です!