今年は冬らしい冬を過ごしています。
去年はほとんどしなくて済んだ雪かきも毎日汗をかくほどがんばっています。
そして、15時も過ぎれば、徐々に凍結し、走路はアイスリンクになってしまいます。
先日、足の指が妙にかゆいと思ったら・・・しもやけができていました。
もう何十年ぶりだろうって感じです。笑
これが福島の冬だなぁと思いながらも、やっぱり寒さは堪えますね。
小学生の頃、何の教科か忘れましたが、教材に「同じ1月」と書かれて、秋田県と沖縄県の子どもたちの写真が掲載されていました。
かたや半袖でジャングルジムで遊ぶ小学生(沖縄)、かたや吹雪の中、1列になって、集団登校している小学生(秋田)の様子が比較されていました。
本当に同じ1月なのだろうか、と同じ東北人の私は驚いたものです。
実際に大人になって沖縄県に合宿で行くようになり、その気候の違いを肌で感じることができ、その写真はフェイク画像じゃなかったんだと実感しました。笑
寒くて凍える中走っていると、暖かい地域はうらやましいなぁと思い、熱中症になりそうな灼熱の中走っていると涼しい地域はうらやましいなぁと思います。
要はないものねだりなのだろうと思います。笑
パフォーマンスを考えれば、温暖なところで一年中過ごしているのが良いのかもしれません。
でもそれが現実的にできる場合とできない場合があると思います。
10年前、東日本大震災の時に起きた原発事故の影響で、全く練習ができない時期がありました。
当時は放射線量が高く、外での活動が制限されていました。また福島から県外へ来たとなれば謂れもない偏見を持たれたこともありました。
こんな時にスポーツをしている場合なのか、と問答する日々の中、川本監督から「必ず(スポーツができる世の中になって)君たちが役に立てる日が来る。今はそのための準備をしなさい。」と背中を押していただきました。
しかし、非日常を極める福島の状況とは全く違って、世間は何事もなかったように、4月にはシーズンがはじまり、5月にはグランプリ、6月には日本選手権、といつものスケジュールで進んでいきました。当然、準備が整っていない私達は惨敗です。
大変なのは自分たちだけで、スポーツの世界にそんな事情は関係ないのだと身を持って知りました。
言い訳は良くないとわかってはいたことなのに、心のどこかで、福島は大変な状況だから準備不足は仕方ないと思っていたのかもしれません。
でも被災地だからといって、スタートラインを前にしてくれるわけでもなく、スタートラインに立てば、その瞬間に全員が同じ条件になるのだと思いました。
でも、それがスポーツの良いところなのだと思います。
君たちが役に立てる日が必ず来る、と言われた日から10年。
今年、東京五輪・パラリンピックが開催されます。
開催に対して様々な世論があることは承知していますが、開催が予定されている以上、そこに向かって全力で準備をするのが私達の仕事です。そして、このコロナ禍ではできないことは受け入れて、できることを精一杯やっていくしかないのだと思います。
応援してくださっている方々のためにも今できることを精一杯がんばっていこうと思います。
【微妙なとき】
日が暮れだすと一気に冷え込み、濡れていた走路がツルツルに・・・
うっすら氷が一番やっかいです!