今シーズンをもちまして、引退することを決意しました。
小学校の時に「日の丸をつけて走る選手になりたい」と夢見てから、
小学校、中学校、高校、大学、社会人と
全力で駆け抜けてくることができました。
私は、最初から強い選手だったわけではなく、
小学校の時には
「市の大会で優勝するには?県大会に行くためには?」
中学校の時には
「東北大会に行くには?全国大会に行くには?」
高校の時には
「全国大会で決勝に残るには?」
大学の時には
「全国大会でメダルをGETして表彰台に登るには?」
社会人になってからは
「日本一になって日の丸をつけて走るには?」
と、当時は達成するのが難しいと感じていた目の前の目標を、
ひとつひとつクリアしながら、
ステップアップしていくことができました。
夢を叶えるまでには、思った以上に長い時間がかかりましたが、
その間に、たくさんの指導者と仲間、
応援してくださる方々に恵まれ、
私一人では絶対に叶えることができなかった夢を、
叶えることもできました。
福島で生まれ、大好きな福島の方々に育てていただきながら
ここまで走ることができ、
本当に大満足の競技人生だったなぁと思います。
特に、東邦銀行に入行してからの9年弱は、
陸上競技に全力で取り組める環境を準備していただき、
より深く向き合うことができた時間でした。
入行してから、このBLOGを随分と書いてきましたが、
1回目のBLOGを振り返って読んでみると、そこには、
「これから偉大な先輩方の背中を必死に追って、
日の丸をつけていける選手になれるよう
精進していきたいと思います」
と、決意の言葉が書いてありました。
日の丸をつけている選手が勢ぞろいのチームに、
日本選手権に出場するのが精一杯の私が入部し、
当時の練習には、もう笑えるくらい?泣けるくらい?
全くついていけませんでした。
「先輩のこんなに後ろを走っている私に
本当に日の丸を背負える日はくるのか?」
と、遠くにいる先輩を見て弱気になる日もありました。
そんな中でも、自分を信じて
「この差を埋めて先輩についていけるように
なるにはどうしたらいいのか」
と、先輩を観察して質問をしたり、自分の強みを探しながら
泥臭く向き合ってきました。
そして、自分なりに走り方や考え方、
物事への取り組み方などを身に着けて
成長を楽しみながら競技することができました。
引退を決意した今
「あなたは先輩の背中を必死に追いかけながら、
日の丸をつけて走れる選手になりましたよ」
と、過去の自分に言えることが
本当に嬉しく、誇らしく思います。
もちろん、数えきれないほど大変なこともありましたが、
調子の良い時も、悪い時も、不器用な私を
変わらずにサポートしてくださった方々が
周りにいてくださったからこそ、
ここまで競技を続けてくることができたと思っています。
そして、大変なことが多かったからこそ、
人としても大きく成長することができ
とても深みのある、競技人生を過ごすことができました。
こんなに好きなことに夢中になって、ワクワクしながら
自分の夢に向かって挑戦することができ、幸せな時間でした。
長い間応援していただき、本当にありがとうございました。
思い出の福島の競技場にて、引退セレモニー
小学校からの成長の記録
2022.09.26
2022.08.26
みなさんこんにちは!
8月も終わりに近づき、ようやく涼しいと感じる日々も出てきました。
夜はとても心地よい風が吹き秋が近づいていることを感じさせます。
さて、みなさんはパフォーマンスを発揮する上で
一番大切にしていることは、心・技・体の中でどれですか?
私が一番大切にしているのは心の状態を整えることです。
以前、たくさんのアスリートが集まって何かの研修を受けた際に
同じ質問を講師の先生にされました。
そのとき驚いたのは、別の考えの方がいたということです。
私は、「一番大事なのはもちろん心!」と思っていましたが
それぞれに手が上がり、自分とは異なった選手の考えを聴くことができました。
同じアスリートでも、重きを置いている部分が違うということです。
面白いですよね。もちろん、この3つのバランスを整えるということが
一番大切で、偏っていては良いパフォーマンスが発揮できないというのは
よく言われています。しかし、それぞれの選手がどの部分が強みで
どこに弱点があるのか、何が変化しやすいのかを知ることで、
おのずと準備の仕方や大切にしたいと思う部分が変わってくるのだと思います。
私は今までたくさんの選手と関わってきましたが、
それぞれコンディショニングの仕方が同じようで違っていました。
選手同士で話をしていても
自分が同じことをしたら疲れてしまうだろうなぁということもあったり
それなら私もやってみようかなと思うこともありました。
本当に、人が最大限にパフォーマンスを発揮する方法は
一つではなく人それぞれなんだなぁと
いつも他の選手との会話には驚かされていました。
そう思うと、パフォーマンスを発揮するには
人の真似ばかりしていては、力は出し切れないように思います。
自分のことを知っているからこそ、
自分を一番良い状態に仕上げ、最高のパフォーマンスを
発揮することができるんですよね。
自分を知るにはチャレンジして、成功したり失敗したり
自分を俯瞰してみたり
時には人と比べてみることで、
自分に詳しくなれるように思います。
私は陸上競技を通してたくさんの自分を
知ることができました。そして、自分の扱い方を知ると
より、陸上競技が楽しくなれましたし、自分が感じることを
大切にできるようにもなりました。
後半シーズンも始まっていますが、
自分を上手にコントロールしてしっかり自分の力を発揮できるよう
心・技・体のバランスをしっかり整えていきたいと思います!
応援、よろしくお願いします!