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皆さま、こんにちは!だいぶ経ってしまいましたが、あけましておめでとうございます!今年も何卒よろしくお願いいたします。
1月も気づけば下旬ですね。NHKの「ゆく年くる年」を観ながら2021年を迎えてからそんなに経ったっけ?なんて思ってしまいます。
年始の三箇日も、小学生の時は「長いなぁ~」と感じていたものですが、今となっては一瞬の出来事だったように感じます。
思えば、人間の感覚って本当に不思議ですよね。物理的な時間の流れは同じはずなのに、感覚として私たちが捉える時間は、年齢や生活の状態、考え方によっても大きく違うものに感じられるのですから。
振り返ってみると、小学生の時は時間の流れや速さなどあまり気にならず、大人の方が「年々時間が過ぎ去るのが早くなっている」と仰ることも、あまりピンと来ていませんでした。今となっては、ああ、ホントその通りだな…と身をもって感じています。少し大人になったのかな…と心の中でにんまりしつつ、今生きている一日、一秒をもっと大切にしなければいけないなと、襟を正す思いになります。
このブログを読んでくださっている皆さまは、今生きている時間の流れ、速さについてどのように感じているのでしょうか?今一度、心を落ち着けて考えてみれば、何か気づくこともあるかもしれませんね!
さて話題は変わりますが、この年末年始に、私はサッカー元日本代表中澤佑二さんの著書「自分を動かす言葉」を高校生ぶりに読み返してみました。
この本では、中澤さんが出会ってきた数々の言葉の内容と、それに関わるエピソードや中澤さんの思いが記されています。
当時高校生の私は、中澤さんがキャリアの中で経験した沢山の苦労や挫折を乗り越え成長し続けた背景や、プロ選手の中でも特にストイックな食事制限やトレーニングに取り組んでこられた背景が、中澤さんが出会った数々の「言葉」にあるんだと気付き、言葉の力って凄いんだなとシンプルに感銘を受けていました。
そして、自分自身が歳を重ね、実業団のスポーツ選手となった今、これまでの経験や出来事にも照らし合わせながら、フレッシュな気持ちでこの本を読み進めてみると、中澤さんが出会った「言葉」がより深く、自分の心の中に響き渡ってきました。高校生の時とは違い、スポーツ選手として共感できること、キャリアを重ねるにあたっての心構え、また自分に足りていない能力や意識、行動など、当時以上に多くの学びや気付きがありました。そして何より、掛けて頂いた言葉を自分の原動力に昇華できる中澤さんの思考の素晴らしさを感じ、自分もこのような人になりたいな…と思いました。
数々の言葉の中で、「願うだけでは、自分自身に何も変化が訪れない。」という言葉が、今の自分の心に重く突き刺さりました。
自分が現在の短期目標に掲げている「日本選手権標準記録突破」という、どうしても達成しなければならない目標についても、それをただ願い、ただ走っているだけでは、ひょっとするといつまで経っても叶えられないのでは…という危機感を覚えました。
そして、改めて目標達成の為に何を変えてゆくべきか、何に取り組むべきかを考え、具体的な計画を立てること、そしてそれを毎日ひたむきに実行することこそが、今後の活動で悔いを残さないためにも必要なのかなと思いました。
また、読んでいく中で、私の祖父が口癖のように言っていたある言葉を思い出しました。
それは「何事にも、人が辛い、苦しいと思う所に本当の価値があるんだ。」という言葉です。
とてもシンプルですが、漁師として沢山の苦労や苦難を味わい、それを乗り越えてきたであろう祖父の考えや経験に裏付けされているからか、不思議と重みを感じる言葉です。漁業とスポーツ、種類は違えども、何かしらの困難が生じたときに、それを乗り越えて得られる力が、自分の力や価値を高めてくれるのだなと、今になってその言葉の真髄が理解できた気がしました。そして、トレーニングや私生活で辛いことがあっても、この言葉が心の支えとなり、自分の踏ん張りの原動力になるのではないかと信じています。
普段はお茶目で面白い祖父ですが、時々、ふと思いついたように重みのある言葉を掛けてくれます。そして、今までもそうした数々の言葉に何度も助けられ、支えられてきました。この本を読み、この言葉を思い出した事で、改めて祖父の存在の大きさに気づきました。余談ですが、このコロナ禍が落ち着いた暁には、祖父が毎朝観ていた朝ドラ「エール」に関わるスポットを一緒に巡りたいものです。
今までの人生を振り返っても、出会ってきた多くの方々が掛けてくださった「言葉」が、迷走していた私の心の道しるべとなり、時には私の嬉しさを何倍にもさせ、時には私の決心の後押しとなり…今の私へと導いてくれたのだと気付きました。同時に、今お世話になっている方々や、これから先の人生で出会うであろう沢山の方々から頂く「言葉」との出会いを大切にしていきたいと心に誓いました。
冬季練習も折り返しを迎え、これからはシーズンに向けて走りの精度を磨いてゆく局面になります。
まだまだ寒い日も続きますが、シーズンの到来はもうすぐです。シーズンへの期待と危機感を胸に、日々のトレーニングと自己管理を頑張ってまいります!
んだば、今日はこれにて失礼します!
今年は冬らしい冬を過ごしています。
去年はほとんどしなくて済んだ雪かきも毎日汗をかくほどがんばっています。
そして、15時も過ぎれば、徐々に凍結し、走路はアイスリンクになってしまいます。
先日、足の指が妙にかゆいと思ったら・・・しもやけができていました。
もう何十年ぶりだろうって感じです。笑
これが福島の冬だなぁと思いながらも、やっぱり寒さは堪えますね。
小学生の頃、何の教科か忘れましたが、教材に「同じ1月」と書かれて、秋田県と沖縄県の子どもたちの写真が掲載されていました。
かたや半袖でジャングルジムで遊ぶ小学生(沖縄)、かたや吹雪の中、1列になって、集団登校している小学生(秋田)の様子が比較されていました。
本当に同じ1月なのだろうか、と同じ東北人の私は驚いたものです。
実際に大人になって沖縄県に合宿で行くようになり、その気候の違いを肌で感じることができ、その写真はフェイク画像じゃなかったんだと実感しました。笑
寒くて凍える中走っていると、暖かい地域はうらやましいなぁと思い、熱中症になりそうな灼熱の中走っていると涼しい地域はうらやましいなぁと思います。
要はないものねだりなのだろうと思います。笑
パフォーマンスを考えれば、温暖なところで一年中過ごしているのが良いのかもしれません。
でもそれが現実的にできる場合とできない場合があると思います。
10年前、東日本大震災の時に起きた原発事故の影響で、全く練習ができない時期がありました。
当時は放射線量が高く、外での活動が制限されていました。また福島から県外へ来たとなれば謂れもない偏見を持たれたこともありました。
こんな時にスポーツをしている場合なのか、と問答する日々の中、川本監督から「必ず(スポーツができる世の中になって)君たちが役に立てる日が来る。今はそのための準備をしなさい。」と背中を押していただきました。
しかし、非日常を極める福島の状況とは全く違って、世間は何事もなかったように、4月にはシーズンがはじまり、5月にはグランプリ、6月には日本選手権、といつものスケジュールで進んでいきました。当然、準備が整っていない私達は惨敗です。
大変なのは自分たちだけで、スポーツの世界にそんな事情は関係ないのだと身を持って知りました。
言い訳は良くないとわかってはいたことなのに、心のどこかで、福島は大変な状況だから準備不足は仕方ないと思っていたのかもしれません。
でも被災地だからといって、スタートラインを前にしてくれるわけでもなく、スタートラインに立てば、その瞬間に全員が同じ条件になるのだと思いました。
でも、それがスポーツの良いところなのだと思います。
君たちが役に立てる日が必ず来る、と言われた日から10年。
今年、東京五輪・パラリンピックが開催されます。
開催に対して様々な世論があることは承知していますが、開催が予定されている以上、そこに向かって全力で準備をするのが私達の仕事です。そして、このコロナ禍ではできないことは受け入れて、できることを精一杯やっていくしかないのだと思います。
応援してくださっている方々のためにも今できることを精一杯がんばっていこうと思います。
【微妙なとき】
日が暮れだすと一気に冷え込み、濡れていた走路がツルツルに・・・
うっすら氷が一番やっかいです!
2021.01.15