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    選手ブログ [吉田 真希子]

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    2015.09.18

    来週はいよいよ全日本実業団が開催されます。
    チームも大一番に向けて最後の調整に入っています。

    去年の今頃はバリバリ(?)選手として走っていたのに・・その感覚もつい最近のような、でもものすごく遠い昔のような・・・不思議な感覚です。

    私にとって、このシーズンは立場も大きく変わって、いろんな角度から物事を見る機会をいただいたように思います。

    選手として見ていた景色とコーチという立場から見る陸上競技の景色は全く違っていて、その角度に慣れるのに苦戦しました。

    選手の頃は自分のパフォーマンスを上げることで精一杯でした。
    しかし、引退してはじめて、いろんな方に支えていただいたことや、深い配慮の中で競技を続けてこれたことなど、見ていたようで、でも見えてなかったことをいざ自分がコーチという立場になってはじめて、気づかされることも多かったです。

    先日、私の甥っ子たち(小1・小3)が実家に遊びにきました。
    ちょっと前まで赤ちゃんだったのに、もう囲碁の五目並べができるようになりました。
    「遊びとはいえ、勝負の世界は厳しいのだ」と、小学生の甥っ子相手に全力で勝負して、圧勝を重ねる大人げない私に対し、父はちょうどいい加減を見せて、うまく勝ったり負けたりしてあげていました。

    その絶妙なさじ加減を見て、私も子どもの頃、こうやって父に自信をつけさせてもらってきたんだろうな〜と感じました。
    そして、これは子どもの頃に限らず、今まで選手として走ってきた中でもこんな風に監督に自信をつけさせてもらいながらやってこれたんだろうなって思いました。
    「親心子知らず」ですね。

    私の父は高校の先生でした。
    父はいつも「教育は20年後、30年後に成果が出る」と言っていました。
    生徒が大人になって様々な立場になってはじめて、昔、先生や周りの大人が言っていた意味がわかるんだと。

    引退してから、チームの選手の他にも、福島大学トラッククラブの中学生や大学生などいろんな世代の選手たちに接する機会をいただきました。
    そうしたいろんな世代の選手たちに接する中で、学生時代、監督にご指導していただいたことや、様々な先生にかけていただいた言葉の意味も改めて感じています。

    やっぱり年を重ねた方たちの言葉というのは、私なんかとは見えている景色が違うんだろうなと感じる深みがあります。

    それはきっとその年代年代で一生懸命いろんなことから逃げずに取り組んできたからこそ、磨かれてきた感性なのだと思います。

    年月をかけた経験ばかりはどうにも追いつかないものではありますが、日々の出来事に対して、妥協をせず、常に全力で最善を尽くすことを繰り返しながら、昨日より今日、今日より明日、成長できる自分でありたいなと思っています。

    人生、日々勉強ですね!
    がんばります。


    【本日のツインズ】

    見分けの付かないこのお二人は・・・
    定番の千葉&青木・・??

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    ではなく・・・・??





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    東邦銀行ママさんチーム、真有コーチ(左)と千葉選手(右)でした☆
    後ろ姿だけだったら、お子さんも間違ってついていっちゃうかも!?笑

    2015.08.14

    皆さんは「破天荒」と聞くと、どんな意味をイメージしますか?

    平成20年度の国語に関する世論調査では日本人の64.2%が「豪快で大胆な様子」として使用しているそうです。

    しかし、この言葉は故事成語の一つで、

    「今まで成し得なかったことを初めて行うこと」
    「前人未到の境地を切り開くこと」

    が本来の意味です。

    この「破天荒」を座右の銘に掲げて入行してきた紫村仁美選手。
    最初、64.2%に属するであろう平均的な日本人の私は「座右の銘:破天荒」と紫村からプロフィールが送られてきた時に「豪快で大胆な様子」をイメージしてしまいました。

    しかし、破天荒の本来の意味を調べると、今回福島に来た経緯や彼女の意志が伝わってきて、思わず深イイのレバーを押しそうになりました(笑)

    私は故郷福島を離れて競技をしたことがありません。

    幸いにも福島大学で川本監督に出会い、素晴らしい仲間に恵まれ、多くの方々のご支援があって続ける環境が整っていたことが一番の理由ですが・・・やっぱり住み慣れた故郷を離れるという気持ちになれなかった、というのもあります。

    そんな中、遠く九州・佐賀から、より速く、強くなるためにはるばる言葉も風土も違う福島へやってきた紫村。
    自分が逆の立場だったら・・・決して軽い決意でできることではないと思います。

    でも、やっぱり誰も成し得なかったことを初めて行うためには、よほどのことをしていかないとその道は拓けていけないんだろうなというのは実感しています。

    速くなりたい、強くなりたい、言葉に出すだけでは思いは叶えられません。
    そこに思いを形に変える具体的な行動が加わって、初めて夢は実現するのだと思います。

    本人の決意ももちろんですが、その決意を支える多くの方々の応援があって、今回の加入が実現したと思います。

    これからは彼女の座右の銘「破天荒」にふさわしく、誰も成し得なかった記録を、歴史を、どんどん塗り替えていってほしいなと思います。

    そして、先日、世界選手権の日本代表に千葉、青木の二人が選出されました。
    二人とも2009年のベルリン大会以来の世界選手権代表です。

    来年のリオデジャネイロ五輪に向けての大きな一歩となる今大会。
    会場は二人が出場した2008年の北京五輪と同じ北京国家体育場です。

    学生時代から日本代表として世界の舞台を経験してきた二人ももうベテランと称されるお年頃になりました。
    そう何度も出れる舞台ではありません。
    悔いを残さず、思いっきり力をぶつけてきてほしいです。

    熱い応援をよろしくお願いいたします!


    【大地の空】
    只今、北海道で合宿してます!
    こちらの空は福島の空ともまた違った表情を見せてくれます。
    毎日いろんな空模様を見ながら、深呼吸しています。
    合宿も残すところ1クール。
    しっかり北の大地で蓄えて帰ります!

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    【おまけ】
    紫村の加入により、紫村&武石という新たなツインズが真弓ちゃんのブログによってご紹介してありましたが・・・・
    元祖ツインズたちも負けてはいません。

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    今日のドレスコード(?)はピンク。
    またまた似たようなTシャツで登場した二人。
    さて、どちらが千葉でどちらが青木でしょうか!?









    答えは・・・・








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    前が青木で後ろが千葉でした〜〜!
    やっぱり君たちが元祖です!笑

    2015.07.10

    大切なものはそんなに多くない

    という、カラーボトルの曲にある一節をふいに思い出す時があります。

    だいたいこういう時はいろんなことを考えている時だったりするんですけど、最後の最後にメロディとともにこの一節が浮かんできて、そうだった、本当に大切なことって1つか2つあればいいんだよな、と思えてきます。

    迷った時、物事をシンプルに考えられなくなった時、私はなるべくゼロの地点に立ち返るようにしています。ゼロになって、もう一度物事を見つめ直してみると、世の中そんなに複雑にはできてないなって思えてくるんですよね。

    勝ち続けることは難しいことだとよく言われます。
    なぜ難しいかと言うと、一度勝ってしまうと、ゼロに戻りにくくなってしまうからなんじゃないかなって思うんです。

    でも、一度、すべての事情をリセットして、ゼロになって、本当にこの勝負に勝ちたいのかを見つめなおすと、やっぱり勝ちたい、って気持ちが湧いてくるもんです。
    ・・・生まれながらの勝負好きだからでしょうか(笑)

    じゃあ勝ちたいってなって、次はどう勝ちたい?と問いかけてみると、こんな風に勝ちたい、走りたい、という想いがフツフツと湧いてきます。

    じゃあそのためにはどうしようか、自分の中で作戦会議が始まります。

    もうそうなるとワクワクです。

    経験を重ねることはいい時もあるけど、この純粋でシンプルな気持ちが「経験」という曇りガラスで見えにくくなってしまうこともありました。

    この積み重なりに積み重なった経験が意外に邪魔をすることが多くて、引退間際はそれをどんどんそぎ落としていくことばかりを考えていました。

    どんどんどんどんそぎ落として見ると、自分にとって本当に大切にしていたものがどんどんクリアに見えてきて、その感覚がとても心地よく感じたものでした。

    すべてのレースが私にとって最初で最後の1レースなんだって思うようになってから、より試合が楽しみになりました。

    私にとって幸いだったのは、身近に原点というかゼロの地点があったということだと思います。生まれ育った福島でお世話になった先生や家族もいて、いつでも陸上を始めた頃の原点に返る場がたくさんあったから迷わず駆け抜けることができたのだと思います。
     

    今、とうほう・みんなのスタジアムで福島県選手権が行われています。

    この大会は年に一度、地元のお世話になった皆さんの前で走ることができる、自分にとってゼロの地点を確認できる大会の一つでした。

    今年は初めて違った角度からこの大会を見ることができて、それもまた新鮮な気持ちでいます。ただ、「何だ〜今年は出ないのか〜」と、たくさんの方から声をかけていただいて、県選くらいは60歳くらいまで出続けて欲しい!なんて言っていただいたりしますが(笑)

    やっぱり私にとって福島県選手権は原点回帰の場所ですね。
    故郷の皆さんに応援していただいてきたからこそ今があるんだと改めて感じました。

    中学生から大人まで一堂に会して県内一の座を狙う熱い戦いは日曜まで行われています。

    ぜひ皆さん、週末はとうほう・みんなのスタジアムへ観戦にいらしてください☆


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    グランドから見える夕焼けや景色も入学した頃からずっと変わらない存在。
    眺めていると自然と落ち着きます。

     


     

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