2015.02.23
先日、津田トレーナーとお話をする中で「しっくり」という感覚についてお話をしました。
例えば、技術練習。
今までの自分の走り方を変えるためにやっていることなのに、「なーんかしっくりこないんだよなぁ」って、気づいたら自分にとって「しっくり来る」方向に向かって感覚を戻してしまっていて、結果的に何も変わらないで終わる、そんな矛盾って意外と多いよね〜と。
「しっくりくる」ってとても気持ちのよい状態だと思うのですが、変化を起こしたい時には「しっくりこない」感覚に目を向けるのもいいのではないかなと思います。
自分の競技生活を振り返ると、新しい技術や今まで自分の中になかった感覚を身につけていく時って、最初は「しっくりこない」ことが多かったように思います。
ただ、しっくりこない感覚ってダメな時の感覚とちょっと似ていて、うーん・・と尻込みしそうになることもありました。
何度、川本監督に「いいからだまされたと思ってやってみろ」と言われたことか(笑)
で、だまされたつもりになって(笑)、その「しっくりこない」感覚に向かってチャレンジしてみると、突如、走れたり、タイムが速くなったり・・という自分の想像を超える変化に辿り着けることが多かったです。
そんなことを繰り返しているうちに「しっくりこない」感覚に出会うと、「今までの自分を変えるチャンス」だと思うようになりました。
確かに、何事もそうですが、自分のしっくり来る範囲でやってたら、大きな成長って得られない気がします。想定内で動いていては、結局のところ、想定を超えることってできないですもんね。
今はコーチという新しい立場に相応しい考え方、心の持ち方、モノの見方を身につけるべく、何事も経験!勉強!という気持ちで取り組んでいます。
当然、選手として見てきたものとは違う立場に身を置くわけなので、今までの自分の発想ではないことだったり、考えたこともないような、ある意味「しっくりこない」見方・考え方に触れる機会もあります。
そこで自分にとって「しっくりくる」都合のいい解釈ばかりをしていると、今までの自分の考え方にどっぷり落ち着いてしまって、結局、大きく自分を変化させることができなくなってしまいます。
何事も「しっくりこない」時こそ、自分の予想を超えて大きな変化を起こすチャンス。
私も自分の殻を破るべく、どんどん「しっくりこないこと」にも向き合っていきたいなと思います☆
【本日の春】
梅です。
大学の研究室横で小さい春を見つけました!!
春はもうすぐそこまで近づいてますね☆
2015.01.23
2015年1月末現在、私の中ではいろんな思考が点在しています。
トレーニングのこと、技術のこと、チームのこと、などなど・・・。
私はこういう状況が割と好きです。
いろんな刺激や情報、発想、理論に触れることで思わぬ化学反応が起こったり、思わぬところで点が線になったりして、一気に自分の世界が広がることがあるからです。
コーチとしての私は言うならばフレッシャーズ、駆け出しのぺーぺーってやつです。
何もまだ確固たるものもないのに、現役時代に培った目線だけでいろんなものを決めつけてしまうのは早計すぎます。
お正月の箱根駅伝を見ていても、チームによって全く戦い方が違うなと感じました。戦い方の好き嫌いがあったとしても、どの戦い方が正しいとか、間違ってるとか、そういうことはないと思います。
富士山に登るためにも様々なルートがあるように、勝つためのルートも一つではないと思います。登り方はあくまでも頂上へ到達するための手段であって、目的ではないということですよね。
私が選手の頃にのぼってきたルートも私からすれば必勝パターン!と思っていたとしても、他の選手にも応用が可能なのかどうかはやってみないとわからないことだと思います。
ただ、トレーニングや技術に関しては、地球上にいる限り、どうしても重力には逆らえないし、人間である以上、骨格や筋肉のつき方に応じた身体の動かし方をしなければいけません。
変えられることと、変えようのないことが明確にわかっていれば、点在する思考も「地球上の人間」という前提条件に沿ってある程度まとめられるのではないかと思います。
でも、今はひとまずいろんなことは度外視して、自由にいろんなことを発想しながら模索してみようと、日々浮かんでは消え、消えては浮かぶいろんな発想を泳がせているところです。
年末年始の合宿や福島に帰ってきてからのみんなの練習の様子を見ていると、本当に身を削って一生懸命にトレーニングしていることが伝わってきます。選手の時は叶えたい目標があるので、がんばることは当たり前でしたが、客観的にみんなの練習を見ていると本当にすごいなと感動します。
そのためにも私自身もその熱意に応えられるだけのものを提示できなくてはいけません。
やっぱり日々勉強ですね。
選手時代は「トレーニングに偏食なし」これからは「コーチングに偏食なし」でいろんなことを吸収しながら、成長していければと思っています!
2014.12.22
引退して早1ヶ月半が経とうとしています。
皆さんからかけていただく言葉の多くは、
「辞めても走ったりしてるの?」
「みんなが走ってるのを見ると、つい走りたくなるんじゃない?」
「いやむしろ、なんだかんだで、結局走ってるんじゃない?」
などなど・・・笑。
はい、それ、全部当たってます(笑)
26年間、走ることが生活の真ん中にあったわけで、それがいきなりポッカリとなくなってしまうというのは、やっぱり違和感を感じました。
最初に感じたのは冬季練習がいよいよ明日から始まるという夜。
練習道具を用意していた時に思わずスパイクを準備した瞬間、「あっ、もう使わなくて良かったんだった・・」とそれまで特に感じていなかった寂しさが猛烈にこみ上げてきました。
選手としてではなく、コーチとして立つホームグラウンドの景色はどんな風に映るんだろう。
寂しさを感じるんだろうか、はたまた全く違う感情が湧いてくるんだろうか。
ちょっと怖さもあり、ドキドキもしながら、第二の人生初日を迎えました。
今までほぼ皆勤賞で練習を続けてきた私としては、練習の日に練習をしない、ということがとても不思議で、慣れない部分もあります。
ウォーミングアップを開始する選手たち、ウォーミングアップをしない私。
うーん。やっぱりちょっと何か変な感じです。
でも本練習が始まり、みんなの練習をじーっと観察していると・・
走り方であったり、エネルギーの使い方であったり、息遣いだったり、表情だったり、今までは、前で、横で、後ろで、一緒に走りながら何となく感じていた選手たちの走りがはっきりと映像として視覚的に入ってきました。
見ているうちに、どうして速いんだろう、どうして遅いんだろう、どうして走れるんだろう、どうして走れないんだろう、どうして辛そうなんだろう・・・新たな興味がグングン湧いてきました。
選手時代は自分に向いていた「どうして」「なぜ」。
その疑問を解決していくことが面白くてこんな歳まで競技を続けてきました。
その面白さが自分に向けていたよりも、ずっとずっと何倍も広がった気がしました。
もうそれだけで、自分の中で感じていた寂しさなんか一気に吹き飛んで、溢れんばかりのワクワクがブワーッとこみ上げてきました。
「選手の景色は縦の糸で、コーチの景色は横の糸」だと、川本監督がよく選手とコーチの関係を糸で表現されていたのを改めて実感しました。まだまだ本質的な理解ができているとは思いませんが、その景色が全然違うということははっきりと感じました。
これまで、選手として自分と向き合ってきた時間。
これからは選手たちの夢や目標を一緒に目指し叶えていくための時間になります。
正直、24時間ではとてもじゃないけど足りないくらい、やったほうがいいこと、やらなければいけないこと、わからないこと、がたくさんあると感じています。やりがい満載です!
そのためにも、どんどん自分を磨いて、勉強して、正しく物事を見る眼や感性を身につけていかなくては。ぼやぼやしている場合ではありません!
ということで!
引退はしましたが、やっぱりチャレンジの人生は現在進行中です☆
今後ともどうぞよろしくお願いします!
そして今年最後のブログとなりました。
自分にとって大きな節目となった2014年。感謝の年です。
たくさんの方々からの温かい応援、本当にありがとうございました。
皆さまにとって新しい年が素晴らしい一年になりますように☆
【これまでとこれからの景色は・・】
ゴールに向かって自分の身体一つでまっしぐらの世界から・・・・今度は、
こちらの景色に!!
現在、チームのみんなは沖縄にて強化合宿しています!
氷点下の世界から一気にプラスの世界へ。
身体もよく動き、いい練習ができています。
私は一足お先に戻り、明日から東京で日本陸連公認コーチの講習会に参加させていただきます。
日々、勉強!!みんなに負けずにがんばります。